活動方針

二子芋(里芋・芋の子)


1.主な産地

北上市


2.特徴

 里芋には、青茎種と赤茎種があり、二子芋は赤茎種です。

 里芋は、自家消費や販売野菜の一部として、県内全域で栽培されていますが、多くは青茎種です。

 青茎種の芋は、トロリと溶けるような食感をもつのに比べ、二子芋はもちもち感のある柔らかさが特徴です。


3.生産の歴史的由来

 里芋は、民族の移動によって中国から渡来したといわれています。

 岩手県への伝来については、記録に残る資料は乏しいのですが、里芋は、北上川沿いを主体とする河川流域沖積土壌地帯が栽培に適合していたようです。

 特に明治42年の二子村(当時)調査資料には、米に次ぐ生産高を誇った実績が記載されています。


4.現在の代表的な栽培方法(北上地方)

 里芋は催芽をしてから植え付けるので、4月上旬~中旬には、パイプハウスか日当たりの良い所を選んで、伏せ込みをします。

 ビニール被覆などをして20℃~25℃位の温度で芽出しをし、芽の長さが1cm位になったらビニールを取り除き、もみ殻を上からかけて芽を長めにしますが、育苗期間は25~30日位です。

 植付けは、晩霜の危険がなくなった5月上旬頃に行います。

 保水力のある土が適し、高い乾燥には極めて弱いので、マルチ利用による初期育成の栽培をしています。

 良質の里芋を作るには、土寄せが大事なので、6月下旬頃にはマルチをはがし、1回目の土寄せをし、梅雨明け後の7月下旬には2回目の土寄せをします。土寄せと同時に追肥もします。

 収穫は、9月上旬~11月上旬になります。また、次年度の種子芋にするものは、天候の良い日を選んで掘り取り、子芋は親芋から離さず、6℃以下の気温にあてないようにして、むろ(貯蔵室)または、深く掘った畑の中に貯蔵しておきます。


5.伝統的な食べ方・行事とのかかわり

 暦には芋名月という記載もあり、新しく採れた里芋は月に供えてきました。

 陰暦の8月15日は中秋の名月ですが、県内各地において、里芋の掘取り時期に当たります。この頃になると、「芋の子会」と称して、芋の子汁を囲む仲間の集いが開催される習慣が残っており、近年、一層盛んになっています。

 二子芋の、芋の子汁は、芋の美味しさを味わうために、人参、ごぼうを使わずに仕上げているのが特徴です。芋名月の初物料理として、また、各種の祝い事や晴食の献立として作られます。紅葉の秋には仲間の集いが、そちこちで開催されますが、芋の子汁は、その会合の中心料理におかれています。

 他には煮しめ、煮っころがしなどに、また孫芋(小さい芋)は茹でて皮をむき、ずぼいもと称し、大根おろしで和えたり(きぬかつぎ)、かつお節醤油で和えて唐揚げにして串刺し風にしたり、茹でた芋をつぶして、米粉を入れてこね合わせ、芋だんごを作って茹で、ごまだれ、くるみ味噌だれをかけたりして、おやつにもします。



芋の子汁

■材料(4人分)

里芋…1kg

鶏肉…150g

こんにゃく…250g

豆腐…200g

しめじ…100g

ねぎ…150g

鶏がらスープ…1L

酒…大さじ1と1/2

醤油…1/2カップ

塩…少々

■作り方

①鶏がらスープを作ります。

②里芋は洗って皮をむき、大きめに切って、塩もみをします。

③こんにゃくは、大きめにちぎって空炒りし、鶏肉は一口大に切り、しめじ、ねぎは適宜に切っておきます。

④鍋に鶏がらスープを入れて煮立たせ、里芋、こんにゃく、鶏肉、しめじを入れて煮ます。

⑤里芋が煮えたら、醤油で調味し、味をととのえたら、豆腐、ねぎを入れて、一煮立ちさせて出来上がりです。

※味付けはしょうゆ味がよく合います。